schon spat
「アイシュ〜。アイシュ〜。何処に居ますの〜?」
「はい〜。姫様〜。ここです〜。」
宮廷一スローテンポなお人を探してディアーナ王女、声のした書庫へ覗き込んだ。
見慣れた亜麻色の無造作に結ばれた髪を見つけて満足そうに微笑むと
「あれ?ディアーナじゃん。」
別の声がして、枯葉色の髪の少女がアイシュ越しに手を振った。
「メイ。貴方もご一緒でしたの?」
「ん?そだよ。」
「メイに手伝って貰ってたんです〜。すみません〜姫様。もう少しで終わりますから〜。」
見ればこれでもかと積み上げられた本の山。どうやら調べ物中らしい。
「ふぃー、結構大変だよ。ちょっとぉ。アイシュ、約束忘れないでよ。」
「はい〜。メイはしっかりしてますね〜。」
何だか仲睦まじいお二人さん。
そんな気で見てれば仲良さげな恋人同士にも見えてくるもので、そして何だか湧き上がってくる理不尽な怒り。
・・・約束って一体何ですの?とフツーに聞こうと言う気も起こらない程気が立って来た。
「わ、私はもういいですわ!」
「姫様〜?」
イキナリ怖い顔のディアーナにビビるアイシュ。
「メイっ!」
「な、何っ!!」
「アイシュを思う存分手伝ってあげて下さいませっ!!」
偉い捨て台詞でディアーナは嵐の如く去っていった。
当然の事ながら、ぽかんとする二人。
「お前等なぁさっさとやれよ。」
「・・・あ、キール。」
本棚の影から顔を出したのはキールだった。そして呆然とする二人に眉を寄せて一言。
「何だ。変な顔して。」
「だ、誰が変な顔よー!!」
「お前だ。」
「なーんですってぇっ!?」
「あ、あはははは〜。ホントに貴方達は仲が良いですね〜。」
「そりゃ良いわよ。」
即答されるのも張り合いが無い。
「なんったってあたしたち、ラブラブなんだからね。」
「・・・お前、少しは口を慎め。」
「あははははは。キールー、照れなくても良いんですよ?」
「照れる照れないの問題か!それよりもだ!今姫の声がした気がするんだが!?」
そーゆー話の展開で、顔を真っ赤にして怒鳴っていれば一般的に照れていると受け止められる。
「あ。あぁっ!!そうでした〜!!姫様ぁぁっ!!」
バタバタ走り出した文官は
「こけないでよ〜。」
と言った瞬間にこけた。最早芸術的である。
そして取り残された手伝いでラブラブなお二人。
「・・・あぁ〜っ。」
メイは手を打った。
「・・・何だよ。」
「もしかしてったらもしかしてっ♪」
「・・・気持ち悪い奴だな。」
「ディアーナってば・・・きゃっ!」
一人で浮かれて踊るメイにキールは不審な目を向けた。
「・・・言語障害にでも陥ったか。」
「誰がよ!!ディアーナってば、もしかしてアイシュにラブラブ?」
「・・・は?」
更に不審な目で恋人を見るキール。
「だってさー、ディアーナってばあたしとアイシュが二人っきりだったって所見て、機嫌悪くなったのよ?」
「俺も居ただろ。」
「アンタは見えなかったのよ。それで〜、誤解しちゃったりなんかして。」
「・・・・・・。」
「何よ。難しい顔して。アイシュに春がぱ〜っと来たのよ?ぶわーっと祝ってあげたらどう?」
騒ぎ立てるメイに、キールは苦い顔を崩さぬまま言った。
「気に入らない事は二つ有る。」
「ほえ?」
「第一に、上手くいったとして、姫を義理の姉と仰ぐのが嫌だ。」
「・・・・・・。」
展開、早すぎやしないか?だが、
「キール、ちょっとこっち来て下さいな〜。」
「・・・。はい、姫。」
「姫じゃありませんわ。お義姉様ですわ。」
メイの頭にもキールの嫌さ加減が伝わってきた。
「あ、あはははは。確かにちょっとイヤかも・・・。」
「だろう。」
「・・・で、第二の嫌な事は?」
キールはメイから視線を逸らした。心なしかいつもよりしかめっ面で顔が赤い。
「・・・お前が兄貴と誤解されたってのも・・・気に食わない。」
「やーねーっ!嬉しい事言ってくれちゃうんだから!!よし、チュ―してあげちゃうっ!!」
「バカッ!!止めろっ!!本が・・・!!」
キールの言う通り、メイが暴れたお陰で本棚から本が霰の如く降って来た。
それはそれは凄い地響きがして、
偶々通りかかった筆頭魔道士が覗き込むと本に埋もれた二人がいちゃつこうとしていたので、邪魔して怒られたという。
「シオンっ!邪魔しないでよねっ!!」
「バカッ!!ここで魔法を使うなーーーっ!!」
そして、こちら中庭。
「私おかしいですわ・・・。何でこんなに怒ってますの?」
悩めるお姫様は地響きが鳴り響くまで考え込んでいた。
そして探しに行った文官は地響きに驚き、また転んでいた。
この二人がそういう関係に陥るには、クラインが内輪的に平和にならないと無理っぽいようだ。
後書きもどき
ファンタPS発売オメデトウ!!いぇーっ!!でももうちょっと早く出てくれれば俺様普及版買わなくて済んだのになっ!!(怒)
てな訳で描いてみました短い駄文。コレでも私にとっては死ぬほど短い。・・・て言うか、いっつも短くをモットーに書いてるんだけど・・・なぁ。
・・・ふふふ。アイシュ×ディアーナです。でも実は本命はシオン×ディアーナなんですが(死)このカップルも好きなんです・・・。
うぅ、くそ。またギャグもどきだ。
因みに鳴野が一番こよなく贔屓にするのはキール・セリアンです。其の次が殿下とシオンでしょうか・・・。アイシュも好き〜。
シルフィス好きです。でもディアーナも好き〜。メイも〜。
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