原因

欧州におけるガイドラインによれば、腰痛の原因は、疾患ではなく、
腰部に負担のかかる動作による脊椎・腰椎・神経などの障害、腫瘍などの慢性疾患からの症状、の2つです。

腰部に負担のかかる動作による脊椎・腰椎・神経などの障害

1976年3月、整形外科医ナッケムソンは、腰痛の原因を腰部に負担のかかる動作と解明した。
1999年、Wilkeらは、更に細かく約30通りの動作について数値を計測、ナッケムソンの研究を補足する形で追認してます。

一覧

 

  姿勢

!第3/第4腰椎の間の負荷
(ナッケムソンによる)

!第4/第5腰椎の間の負荷
(Wilkeらによる)

備考
寝ている あお向け 25 20

20分程横になると軽減する
毎日8時間横になると軽減する

横向き 75 25
立つ 直立 100(基準値) 100(基準値)  
腰から前屈 150 220 この姿勢での長時間の作業は避けるべき
座る 背もたれにリラックスして座る   50 安楽椅子・リクライニング椅子で軽減する
直立 140 90  
腰から前屈 180 160  
立って20kgの物を持つ 直立し、ひざを伸ばす   220(*1) この姿勢での長時間の作業は避けるべき
腰から前屈し、ひざを曲げる   340
腰から前屈し、ひざを伸ばす 375(*2) 460(*3)
(腰部にかかる負荷の例) 立って20kgの物を持つ 265kg(*2) 172(*1)〜316kg(*3) 体重・装備など重量計40kgの場合
360kg(*2) 236(*1)〜428kg(*3) 体重・装備など重量計60kgの場合
455kg(*2) 300(*1)〜540kg(*3) 体重・装備など重量計80kgの場合

腰部に負担がかかる動作の回避の遅れ

ナッケムソンは、2つの残された課題に警鐘を鳴らしてます。

 

予防

 

整形外科医の学会などで、整形外科医などに対して、
腰痛対処は、負担のかかる動作をさせないよう知識を広め予防を働きかける啓蒙活動を求めた。

 

 

労働災害制度の抜け道を塞ぐこと

 

学会と政府などに対して、腰痛を「前の職場で抱えた永久に続く持病」「永久に労働災害保険の支払い対象としない」とする
「古い労災保険制度」を温存せず、社会保障制度の抜け道を作らないよう方針転換を強く促した。

 

日本政府は、「腰痛の業務上外の認定基準の検討に関する専門家会議」による議論の結果、
1976年10月に腰痛の原因は業務上の作業および姿勢と制度的に認定し、
必要な場合は専門医の意見を優先するとし、同一箇所への再発も労災の対象として認定している