白衣の天使に乾杯 [04.06.29]


 入院騒動の話をを締めくくるにあたって、看護師さんに感謝の言葉を捧げることで終わろうと思う。

 6人部屋に入ったものの、あまりにも年齢が上の方ばかりで、会話がかみ合いそうな方はいなかった。むしろ、私に対する、嫌味を、同室の人に聞えるように大きな声で話すような人はいたけれど。

 もちろん、同室の患者さんの中にも、その人の話を話半分に聞き流してくださる方もいたし、私と同様に標的にされる人もいたから、辛いなりにも耐えていた。
 部屋で最年少という立場を考えて、私は、大人しくしているしかなかった。

 そんな中にあって、気軽に話しをできる相手は看護師さんしかいない。だからこそ、私にとって看護師さんがあたかも天使のような存在に思えたのだ。
 患者と看護婦の間で、個人的関係が出来てしまうなどということは、ドラマでもなければ 滅多に成立しない。むしろ都市伝説に近いよう夢物語であろう。私がそのような「特別な関係」になれるような人間ではないことは、 分かっていた、望んでもいなかった。
 実際のところ、見ていた範囲では、とにかく、看護師さんたちは忙し過ぎる。患者との会話(雑談)なんて、 よほど余裕のあるときでもなければ、なかなか出来ない。ほんの数言、言葉を交わすのが精一杯のようだった。それはきっと、 一人の看護師があまりに多くの患者の世話をしなければならず、患者さん一人当たりに関われる時間が少ないからだろう。 雑談が出来るほど元気な患者は、治療上、緊急性のある患者ではないし。

 それでも、中には、よく話しかけてくれる、とてもかわいらしい子がいたことは確かだ。かわいらしいというのは、単に容姿の問題ではなく、患者に対する接し方がとても適切だった。叱るべきときは叱るし、落ち込んでいる人には、励まし、自分の症状を知りたい人には、適切にアドバイスしてくれるだけでなく、馬鹿話も、冗談も分かってくれた素敵な看護師さんだったからだ。
 惚れたといえば惚れたんだろうなぁ。まぁ、あと20年か15年でも私が若ければ、一度くらいデーとに誘いたかったと思う。しかし、現実問題を考えれば、デートを誘うなんて失礼この上ない話である。
 ただ、せめて、入院中に献身的に世話をしてくださったことの御礼として、退院祝いの名目で、食事会程度のことはしたかったなぁ。もちろん一対一で会おうということではなくてね。お世話になったほかの看護師さんもご一緒にってところで。
 ただ、親子のような年齢差の男に誘われても迷惑だろうし、彼女達自身の中では、仕事として当たり前のことをしたまでのことであって 、けっして、私にだけしてくれたことではないということは分かていたから、そのような暴挙には出なかった次第。

 もう一人、とても気になった看護師さんがいた。年齢的には、私が相手でも、ちょっと歳の離れたカップルとしてはありえそうな感じがした。ただ、私を担当してくれる機会がほとんどなく、仲良くなれたと思えるほどの会話をする機会がなかったことと、年齢的にカップルとしてありえるとすれば(年齢がいくつか正確には掴めなかったが)、配偶者やお子さんがいらしゃるだろうことは想像できた。
 既婚者なら口説くというのも失礼な話で、諦めた次第。

 言うまでもなく、病気で入院して、入院中もかなり苦しかった時期もあって、その苦しい時期にめげてしまわないように、看護師さんは励ましてくれて、治療の手伝いをしてくださったわけだ。

 多少、体調が良くなってからは、今日の担当は、あの娘がいいなぁ、なんて、思うこともあったけど、それは、恋愛対象としてというよりも、なんか、こんなに気配りが出来る娘が、自分にいたらなぁって感じだったし、既婚者と思われる看護師さんには、この人ともっと早く知り合えたらなぁ、なんて、くだらぬ妄想というか想像をして暇つぶしとしての楽しみだった。もちろん可能性の有無なんてどうでもいい、淡い夢の世界として。

 むしろ、私が看護師さんにどのような感情を持っていようが、いなかろうが、看護師さんたちは、治療の為に、一生懸命になってくれたってこと。そのことに感謝したいと思う。

 病気で弱っていた私が一人ぼっちで寂しい思いをして、落ち込むようなことをさせなかった。それだけで感謝したいと思うのだ。

 退院後も、通院治療は続けているが、外来診察では、病棟の看護婦さんとは、会う機会は極めて少ない。だからこそ、ほんとうならば、面と向かってお礼を言うべきところを、このような、誰も読まないHPで、お礼を言わせてもらう次第です。今回の入院において、皆様の献身的な仕事振りに、心から御礼申し上げます。

 私の入院した病院だけの問題ではなく、全ての看護師さんに、あなた方のお仕事のすばらしさは、もっと褒め称えられるべきだし、その代償として、もっと給料面でも仕事に見合うだけの待遇(医師並みの待遇)を受けてもいいんじゃないかなぁ、と思うのです。特に、入院病棟の看護師さんならば。一生懸命働いておられる方に、この先もずっと、誇りを持って働いていただきたいと思う次第です。

 近いうちにまた、看護師さんに、お世話になるかもしれませんが、よろしくお願いします。いや、世話にならないほうがいいのでだけど、恐いんだよね。一向に良くなった感じがしない今の自分の状況が。だから、近々受ける検査が恐いんです。まさかと思うけど、やっぱり肺がんでした、といわれるような気がして。

 以上で、今回の「入院編」は終了します。ただ、まだこの先も通院して、治療経過のチェックは受けるわけで、そのことについては、適宜報告させていただきます。
 と同時に、今後はもっと気楽な馬鹿話を中心に、「喫文店」らしい話を書いていくよう努力します。

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