〜軍隊と兵器〜

兵站組織

1.兵站組織
2.階級表(士官)
3.階級表(下士官)

飢えた犬ほど良く噛み付くものだ
- Karl XII -

[軍隊と兵器の目次]

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兵站組織

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後年、プロイセンの兵站部(参謀本部)がモデルとしたスウェーデンの兵站組織はオランダの軍制改革、直系の組織で参謀本部の始まりの始まりと称しても良い地位にあると思われるが、残念ながら私はその手の専門資料に出会ったことがない。仕方がないのでここに微々たる情報を載せておく。前述のように専門的な情報に欠けるため、詳細が知りたい方は独自で調査していただきたい。そこの所、ご了承願いたい。

築城の業務とその他の軍事的工学職務は1641年に築城(設営)隊(便宜上「隊」としているがその実体は専門の技術者集団であり、実際に建築にあたる労働者はそのかぎりではない)として組織された。当初この集団は文民的と見なされ、その職員は軽蔑されたりもした。指揮官は非軍事的な設計士(conductor:直訳では指導者)と呼ばれ、新兵等を惹きつける魅力のない場所だった。そして技術者らは純粋に文民だった。(軍人ではなかった)

その地位が改善されたのはカール11世の時代である。カール11世は上級技術者たち(即ち設計士たち)を「大尉相当の地位にあり築城(設営作業)における指揮官である」とした。またその見習いを「副設計士」と呼び、少尉相当の地位を与えた。彼らは有志の専門集団から雇われ、古参の志願者(労働者)は昇進し下士官的な立場を有した。

カール11世は従来の築城隊(設営隊)を4つの隊に分けた。

  • 第1隊:ストックホルム隊
  • 第2隊:ヨーテボリ隊
  • 第3隊:スコーネ隊
  • 第4隊:フィンランド隊

1700年にはそれは兵站総監(Quartermaster General)が指揮する376名で構成された。また、それ以外に野戦築城隊が新規に組織された。この組織はむしろ築城隊というよりは兵站部と呼んだ方がよいかもしれない。これは軍兵站監(Field Quartermaster General)に指揮された25人の士官と12人の技術者で構成された。この軍兵站監は現代の参謀長の役割を担っており、進軍の詳細計画や幕営、偵察の詳細計画などを立てた。そしてその下に付く士官らはその仕事を手伝う今で言う作戦参謀や情報参謀といった仕事を行い、自らの手で実地を検分し兵要地誌を作成した。

指揮官たち

    兵站総監(Quartermaster General)
  • 1674-96年:兵站総監 兼 築城総監:エリック・ダ−ルベルヒ
  • 1696-1703年:全王国工兵総監(特別職):エリック・ダ−ルベルヒ
  • 1697-1700年:兵站総監:カール・マグナス・スチュアート
  • 1703-04年:兵站総監 兼 築城総監:カール・マグナス・スチュアート
  • 1703-?年:兵站総監:C.M.パルムキュイスト
  • 1719年:アクセル・フォン・ローエン
    軍兵站監(Field Quartermaster General)
  • 1700-01年:カール・マグナス・スチュアート
  • 1701-02年:G(グスタフ?).エーレンシャント
  • 1703-09年:アクセル・ユーレンクローク
  • 以降不明

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士官の階級(Rank)と役職(Position)

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瑞典語英語日本語
Överste[Colonel]大佐;[Military rank]
連隊指揮官(連隊長)。また、隷下連隊の第1大隊指揮官及び親衛中隊[Life Company]指揮官を兼ねる。
Överstelöjtnant[Lieutenant-Colonel]中佐;[Military rank]
連隊次席指揮官(副連隊長)。また、所属連隊の第2大隊指揮官及び中佐中隊(通常は第5中隊)指揮官を兼ねる。
Major[Major]少佐;[Military rank]
大尉の上位階級。所属連隊の少佐中隊指揮官。
Kvartermästare(regements- kvartermästare) [Regimental Quartermaster]連隊兵站将校;[Military position]士官がその任に就く軍役職。
連隊の宿営や補給物資の準備に責任を持つ。同様に各中隊にも中隊兵站官が就く。
Regementsskrivare[Regemental Scribe]連隊書記官;[Military position]士官がその任に就く軍役職。
連隊日誌や通信文の作成に責任を持つ。連隊司令部員。
Ryttmästare[Cavalry Capten]騎兵大尉;[Military rank]
スウェーデン騎兵の大尉。歩兵の大尉と同等。
Kapten (Armen)[Capten]歩兵大尉;[Military rank]
スウェーデン歩兵の大尉。通常、中隊指揮官。
Kaptenlöjtnant[Lieutenant Captain]大尉勤務(中隊長代理);[Military rank]
1833年までスウェーデン軍で使用された階級。大尉と中尉の間の地位。通常、所属連隊の親衛中隊(形式では大佐が指揮する)の指揮を受け持つ。
Löjtnant[(First) Lieutenant]中尉;[Military rank]
所属中隊の次席指揮官(副中隊長)。
Fänrik[Ensign
or
Second-Liutenant]
歩兵少尉(旗手);[Military rank]
戦闘時、中隊旗を保持する任務に就いた。
Kornett[-]騎兵少尉(旗手);[Military rank]
スウェーデン騎兵における少尉。歩兵少尉と同等。中隊旗を保持。

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下士官の階級(Rank)と役職(Position)

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瑞典語英語日本語
Kvartermästare (kompani- kvartermästare ) [Quartermaster Sergeant]中隊兵站官(給養掛);[Military position]
下士官がその任に就く軍役職。
中隊の宿営や補給物資の準備に責任を持つ。おそらく通常は曹長位がその役に就いた。
Mönsterskrivare [Company scribe
or
Company clerk]
中隊書記官;[Military position]
下士官がその任に就く軍役職(Military position)。中隊の事務処理を行う。この役職は最上位下士官と同等の地位を持つ。
Fältväbel [Master Sergeant]曹長;[Military rank]
戦闘前に中隊の隊列を整える役目を負い、中隊兵卒の行動を裁く権利を保有した。また、通常は中隊兵站官の役職に就いていた。
Sergeant[Staff Sergeant]軍曹;[Military rank]
曹長の下位階級。任務はほぼ曹長と同じだが、中隊兵卒を裁く権利は持たなかった。
Förare[-]-(旗手補佐);[Military rank]
中隊旗に責任を持った下士官(軍曹相当官)。少尉(旗手)を補佐し、戦闘の前に少尉に中隊旗を渡した。また、傷病兵や行李、行進路の清掃などの責任を負った。
Furir[-]-(給養糧秣担当);[Military rank]
中隊野営地の選定に責任を持った下士官(軍曹相当官)。また、中隊糧食を受け取り、兵卒に配分する役目を負った。
Rustmästare[-]-(武器管理担当);[Military rank]
弾薬の管理に責任を持ち、命令に従い兵士に弾薬を支給した下士官(軍曹相当官)。また、兵卒の銃器点検の任も受け持った。
Korpral[Corporal]伍長;[Military rank]
下士官最下級の階級。兵卒の取りまとめ。最先任の兵士が伍長の役割を負う際には伍長勤務(LANCE CORPORAL)と称する。
Trumslagare[Drummer]鼓手;[Military rank]
連隊軍楽隊員。鼓笛隊を構成する。
Pipare[Piper]笛手;[Military rank]
連隊軍楽隊員。鼓笛隊を構成する。

兵士については、Menig=[Private soldier]、Manskapet=[Private soldiers, trooper, the men]、Soldat=[Soldier]と言った呼び方がある。

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