これまでのあらすじ
老人はかつて自分の知る少女と瓜二つの少女と出会った。プル=ミグト。少女は笑っていた。少女の平穏な日を見る,老人はそのことに満足していた。
しかしもう一つの再会,白いモビルスーツ。
そして少女は白いモビルスーツを駆り,敵を退ける。老人はその光景を再び見る。
『刻の向こうの少女と』
第3話「その後 それぞれの思惑」
「さんざんな戦いだったな。しかも奴らの手を借りることになるとは。」
カリスト級エウテルペの艦橋で艦長エルスト・デルレムが宇宙を眺めながら呟いていた。エウテルペはサイド1宙域の暗礁宙域において増援部隊とのランデブーポイントで待機しているところだ。
リグシャッコー中隊7機中,2機撃墜,1機大破,1機中破,そして隊長の戦死である。旧式が中心と思われる連邦軍相手に最新鋭モビルスーツのリグシャッコーを用いたのだから散々の結果である。中破したのは隊長機である。ただし,損傷がコックピット付近であったために運悪く負傷した隊長は撤退中に死亡した。そして撃墜2機の内,1機は脱出路を確保していたザイガの隊の機体であり,もう1機は撤退中に撃墜された隊長の隊のものだ。残りの大破の1機は新兵のデロッサ=テラス准尉のものである。ただこのデロッサが負傷しなかったのは艦長にとっては幸いだったかもしれない。なんと言ってもデロッサはガチ党の偉いさんの息子だからだ。
「だが連邦のガンダムタイプ,これを見逃すわけにはいくまい。」
ため息をつきながら艦長は再び呟く。
モビルスーツ格納庫でデロッサは感慨深げに自分の機体を眺めていた。デロッサは美しい金髪にそしてその整った容貌は白面の若武者という表現が似合うような少年兵である。しかし前回の戦闘では散々にやられてしまっている。だからまだそのイラツキも残っている。そして大破した自分の機体は解体中であった。他の損傷した機体のためのパーツ取り用にされたのである。もっともデロッサには損傷が小さかった隊長の機体が与えられることになっているので,乗る機体がなくなったわけではない。
そんな時,彼の小隊長だったリアム中尉とサイガ中尉の話し声が聞えた。
「ベルト戦闘部隊!奴らが援軍として来るというのですか!」
リアムは思わず叫んでしまう。
「どうしたんですか?ベルト戦闘部隊って何か問題なんですか?!」
とそれを聞いたデロッサが駆け寄りながら尋ねる。
「ベルト戦闘部隊,我がザンスカールでは最も残忍だと言われる部隊だ。その荒っぽさではイエロージャケットなんて比較にならんっていう話だ。」
とザイガ中尉がデロッサに答える。
「それに今はあの部隊にうちの元帥がガカチ宰相にねだって手に入れたモトラッド艦が配備されていると聞いているが。」
とリアムも答える。
うちの元帥とは彼らの部隊の上司であるムッターマ・ズガン元帥のことである。口の悪い連中は国家元帥殿などとあだ名する。この表現は中世紀の某空軍元帥から来ている。
プルはベッドの中で目を覚ます。見慣れない天井,そして部屋が目に入ってくる。自分がどこにいるのかしばらくわからなった。部屋の中にある時計に目をやると今は夜中のようである。やがて思い出していく,戦いがあったこと,ガンダムというモビルスーツと出会ったこと,そのモビルスーツに乗って戦ってしまったこと,自分のことを知っているかのような老人,そして戦いの時感じた血の感触。その時プルは血の感触に怯えていた。だが,その臭いはもうしない。もっともMSで戦っているのだから実際に血の感触を味わうこともないのだが。夢だったようにも感じる。また,プルは戦いの後自分が軍艦らしきところへ運ばれてきたことを思い出す。
「わたしどうなっちゃうの?お父さんはどうしたんだろう・・・?」
プルは彼女の父親レグリーがどうなったのかが気がかりだった。そして自分を迎えにきて欲しかった。
だが,別の感情もあった。それはどうして自分にモビルスーツが操縦できてしまったかという疑問だった。そしてまた自分の存在そのものに対する疑問も浮かんでくる。
「なんでわたしあんなことできたのだろう?ここにいたらそのことがわかるかな?あの子が教えてくれるかもしれない・・・」
あの子とはプルが乗って戦ったモビルスーツ,ガンダムυのことである。不思議なことだった。プルはそのモビルスーツの声を聞いたような気がした。
そうしてプルは何か奇妙な覚悟をしていた。
「まあまあ,ご老人まずは一献。かつてのエースパロットとの出会いを祝して。」
バルトの居室である。バルトは応接用のソファーの対面に座っている老人,ジュドー・アーシタに酒を勧めていた。
「いや,遠慮しておく。」
ジュドーはそれを無愛想に断る。
「そうですか,上物のスコッチなんですがねえ。高血圧とかなにかで医者に止められているとか。」
「そんな気分ではないだけだ。」
と少し声を荒げながらいうジュドーに対してバルトはそれを気にとめる様子もなく答える。
「それは残念。では私だけ失礼して。」
そして自分のグラスに酒を注ぐ。
「あの子を,プルをどうするつもりなんだ。」
ジュドーは少し身を乗り出しバルトに食って掛かる。
「自分は知りたいのですよ,ニュータイプと言うものを。ニュータイプ,かつて人類の革新と言われた異能者たち,それとも単に戦闘能力に秀でた突然変異種なのか?それを見たいのです。人類の行き着く先と言われていたもの,人ならばそういうものに興味があるでしょう?それがどんな力を持っているかに。」
とバルトは自嘲気味に語る。
「おまえは何を考えている。そんな勝手な理屈がどんな悲劇を生むかわかっているのか?!」
ジュドーは怒気を含んだ声で反論する。
「悲劇・・・?悲劇と言いますとアーシタ殿にもアムロ・レイとララァ・スンのような経験がおありでも?そういった話もぜひともお聞きかせ願いたいものですな。」
「何だと!・・・」
ジュドーは怒る。神経を逆撫でされるようなことをいわれたのだから当然の反応かもしれない。自分の持っている若き日の記憶,そして他人に簡単には語りたくない触れられると壊れてしまいそうな過去の思い,そう言ったものを汚されるような気がした。怒りに震えていたが,そこで話を止める。ジュドーがかつて知っていた少女エルピー・プルについて語るのはこの男には逆効果のように思えるからだ。
「おや,気分を害してしまいましたかな?失礼。どうも自分の探究心というやつは時折人の気持ちに踏み入ってしまうようでして。」
「これで失礼する。だが,一つだけ行っておく,これ以上軍があの子に手を出すのは許さんからな!」
と言ってジュドーは部屋を出ていく。そしてそれを見送ったバルトはグラスを手で遊びながら。
「許さないも何もご老人には決定権はないのだが。それにこれ以上と言われてもまだ我々は手を出したわけでもないし。少々被害妄想ということか。ま,その感はあったっているのだが。くくく。」
そう言いながらバルトはグラスを空ける。
次の朝,プルは妙にハイテンションだった。昨日はただ怯えていただけの少女とは別人のようである。
少なくとも彼女の世話役兼見張り役の女性下士官といっしょにプルの様子を見に来たベヤナグ少尉にはそう感じられた。ベヤナグは女性慣れしていなかった。そのため子供であるプルの様子を見るのにも女性下士官を伴ってきたのだった。口の悪い上官であるバルト中佐なんかからはオタクと言われている。ベヤナグも別段それを否定はしなかった。
「おはよう。調子はどうかな?」
とりあえずありきたりな感じでプルに声をかけてみる。
「うん,まあまあかな。」
と意外と元気な返事が返ってくる。そして
「昨日わたしが乗ってたモビルスーツってガンダムだよね?」
そしてまた意外な質問が来る。ベヤナグはプルが昨日の戦いにそしてモビルスーツに怯えているものとばかり思っていた。
「ガンダムなんてよく知っているね。」
「クラスの男の子達がよく話してるもん。黒板なんかにも落書きしてるし。ツノが二本あって目が二つ合って。あとアムロ=レイとかシャア=アズナブルとかってよく言ってるよ。」
とプルはツノを模しているのか額に指を二本あてながら話している。
「シャアはジオンの軍人なんだけどね。」
ベヤナグは的外れな答えをする。そういうところにはこだわってしまう。やっぱり戦史マニアだとかオタクだとか言われるだけはある。
そういう会話を交わしたあと,朝食のためプルを士官食堂に案内する。士官食堂に入ったプルをスプーンを咥えたままじいっと眺める少年がいた。ジャベリンのパイロットのカケルである。そして駆け寄ってきたカケルはベヤナグに尋ねる。
「ベヤナグ少尉,もしかしてこの子がガンダムを操縦していたんですか?しかもリグシャッコーを撃墜したって?」
プルは撃墜という言葉を聞いて少しピクリとした。だがすぐに平静を取り戻した。カケルはそういうことには全く気付かずに話を続けている。
「たく,信じられないよ,こんな子供が。ところで大尉が負傷したってことでガンダムのパイロットは誰がやるんです?中佐は何か言っていましたか?」
カケルの言うところの大尉がガンダムのパイロットをやるはずだったのだが,昨日の空襲で運悪くガンダムに乗る前に重傷を負ってしまい,現在軍の病院に入院中である。それでガンダムのパイロットが空席だからカケルには気になって仕方がないわけである。要するに自分がガンダムに乗りたいわけである。
そんな大人たちのやりとり,そして軍艦には場違いである子供のプルのことを何となく見てしまう大人たちの視線をよそにプルは朝食を取っていた。メニューはスクランブルエッグにサラダ,トースト,野菜スープそしてフルーツジュースといったありふれたものであったが,こういう殺伐としたものであるはずの軍艦の食事にしては意外においしいと感じていた。もっとも一旦航海に出ると食事は楽しみの大きなファクターを占めることになるため,別段それは不思議なことではないのだが,プルのような少女にはそういうことを理解するのは無理なことである。
食事を終えた後,プルは少し遠慮がちにベヤナグに尋ねてみる。
「あのう,わたしのお父さんに連絡とれましたか?」
「うん,すぐに取れるはずだよ。」
ベヤナグは考えていた。プルの父親は行方不明者の紹介所にプルのことを問い合わせていており,無事は確認されている。だが,バルト中佐がプルに再会させる前に会っておきたいとなどと言っているため,再会はまだ止めされていた。
「お父さんは無事なんですね?!」
とプルは少しベヤナグに詰め寄って問う。
「ええっと・・・行方不明者の紹介所に君のことを問い合わせていたから無事なことはわかっているんだけど,ちょっと連絡や手続きに時間がかかっていてね,君のところに迎えに来てくれるのは少し遅れそうなんだ。」
さすがにベヤナグも真剣に聞くプルに対して,これ以上のプルの父親についての情報をごまかしたくはなかったのでそう答える。
「よかった。・・・でもお役所仕事なんだね・・・」
安堵しながらも,まだ迎えに来てはくれそうにないことにプルは少し残念に思ったのかそんな皮肉をいう。こういう皮肉はきっと大人が話していることの受け売りなのだろう。
「そこをもう一度再生しろ!データもあわせて表示!」
即製のサンドイッチにしたてた朝食を片手にバルトは指示を出す。バルトはモビルスーツのシステムエンジニアとともにデータ解析室にこもっている。
「昨日のユプシロンの戦闘はほとんど自動で行われているのですよ。あいつならパイロットなしでもシャッコーの2機や3機ぐらいどうっていうことありませんよ。」
とりあえずのデータ整理が済んだ昨日の夜半からデータ解析に突き合わされているので,このシステムエンジニアもややうんざりしていた。
「いや,この援軍のシャッコーが後方より攻撃を加えたところだ。やはり明らかにオートプログラムより先に反応しているではないか。」
「そうですが,偶然ってこともありますし。確かにあの子のセンスはいいのわかりますよ。ですがいきなりニュータイプだなんて,そんなのは前世紀の幻想だって聞いていますよ。」
「ニュータイプが幻想?アムロ・レイやシャア・アズナブルの戦果を調べれば,そうは一概にいえまい。」
「ですが,宇宙世紀以前の中世紀にだってエーリッヒ・ハルトマンなんて撃墜数350機以上のモンスタークラスのエースがいますからね。戦場には時としては化け物のようなパイロットだって出現するのじゃないですか。『アフリカの星』マルセイユなんて動きはほとんどニュータイプって言われるのと同じじゃないですか。」
エーリッヒ=ハルトマン,マルセイユともに中世紀のドイツ軍エースパイロットの名である。
「中世紀とはまた古い話を持ち出してきたな。おまえはベヤナグと同類か?よし次はこっちのデータだ。」
「了解・・・」
結局のところバルト中佐にはまだ付き合わされそうである。
「デルレム艦長殿,散々にやられたそうですな!だが,相手はガンダム,良い獲物を紹介してくれたことには感謝する。」
と男は舌なめずりをしながら言う。この男がザンスカール軍でもっとも残忍だといわれるベルト戦闘部隊隊長ケリアム・ベルト少佐である。いささか小男で禿げ上がりかけた額をしているのだが,その鋭い目つきには居竦まれる感じがする。
エウテルペは暗礁宙域内で増援であるモドラッド艦リシテア級デーヌカとやっとランデブーすることができた。デーヌカは俗にいうバイク戦艦という奴である。いやリシテア級は巡洋艦なのでバイク巡洋艦と言った方がいい。とにかくありがたいようなありがたくないような援軍である。
「ではさっそく今後の作戦のためのブリーフィングを行いたいのだが。」
「それは必要ない。わが部隊が来たからにはただ前進,前進あるのみ。貴部隊には我が軍の後方でも固めてもらえば結構。とりあえずデータだけはありがたくいただいておきたいものですがな。」
「くっ!」
いきなりこれである。いい噂は聞いたことがなかったが,先が思いやられる。
ベルト戦闘部隊,やつらは特別部隊のようなものである。もし抗議したところでやつらは勝手に戦闘を始めるだけだろう。そんな連中であるが,なぜかムッターマ=ズガン元帥の覚えがいい。その戦闘力そして攻撃性ですべてを侵略し,焼き,踏みしだく,ザンスカールの恐怖を与える部隊である。要するにその突貫性の使い勝手がいいだけかもしれない。
「本物のパイロットの腕を見せてやるぜ!」
とカケルがシミュレーターの前で意気込んでいる。そして反対側の席ではプルがシミュレーターを興味深げに覗き込んでいた。
「やっぱりこれもゲームといっしょなんだね。」
「ゲームがいっしょなの!」
とプルの言葉に大人気なくベヤナグが反論する。こういうことに対しては細かい。だが,反対側にはもっと大人気ない奴がいる。
「リアルファイトMSで鍛えたからって俺には敵わねえよ!何て言ったって俺はあのゲームでスリースターなんだからな。」
と得意そうに自分の顔の前で指を三本立てながらカケルが言う。そしてそれにベヤナグはややあきれながら言う。
「おまえゲーセンでシミュレーターもどきのゲームなんかやってのか?軍で本物のシミュレーターがいくらでも使えるだろ・・・」
「だって軍のシミュレーターではガンダム使わせてくれないじゃないですか。」
とカケルは反論するが,プルもつっこむ。
「わたし,スリースターだって言っていたクラスの男の子にも勝ったことあるもん。」
しばらく沈黙した後,カケルがボソッと言う。
「ゲームと実戦は違うんだ。」
スリースターとか言い始めたのはカケルであるのにしまらない話だ。
ちなみにリアルファイトMSとは今はやりの本物のシミュレーターさながらなリアル志向のゲームの名前である。そしてスリースターとはそのゲームにおけるパイロットのランクである。
そしてベヤナグ達はバルトの命令によりプルのモビルスーツの操縦技能を試すため,艦内のシミュレータールームでテストを行うところなのであった。
一人の民間人がプルのいる艦に案内されてくる。さえない中年の男である。レグリー・ミグト,それはプルがエアポートでお父さんと呼んでいた男である。そしてそのレグリーを艦の応接室でバルト中佐が迎える。
「よくお出でくださいました。あなたがプル=ミグト嬢の親御さんレグリー・ミグト殿ですね?」
「プルはどこなんです。あの子は無事なんですか。」
とバルトに詰めより当然の質問を投げかける。
「はい,とてもね。とても元気ですよ,そうガンダムを乗りこなすぐらいに。」
「ガンダム・・・?ガンダムとは?まさか,あの子がモビルスーツに・・・」
レグリーは驚きながらも,やや後悔の念のようなものを感じ,動揺する。そしてバルトはそういったレグリーの挙動そしてガンダムと言われて意外に早くモビルスーツの操縦と結びつけたことを注意深く観察していた。
「お嬢さんは何かモビルスーツの操縦を行えるような訓練でも,それともそのような特質を持つようなことでも?」
「そんなことはありません!あの子はごく,ごく普通の子です!普通に生活しているのです。」
とレグリーはバルトの言葉を否定する。自分の娘をごく普通の子と強調するレグリーの頑なな態度をバルトは見逃してはいなかった。
「まあまあそう声を荒げずにも。」
とレグリーをなだめながらもバルトは続ける。
「ニュータイプ。あなたの娘さんにそういった特別の力あるのではと自分は思うのですよ。そう特別の力が!」
「そんな娘に,プルにそんな力はありません。」
「そう言いきれますかな?高々10歳の少女がモビルスーツをいきなり操縦してしまう。異常なこと,いや失礼,注視すべきこととは思うのですが。ぜひともお嬢さんの能力というものを自分は見てみたいのです。」
「あんたは何を考えている!あんな子を戦場に立たせようとでも思っているのか!?」
と突如よこからバルトの話をさえぎる者が現れる。あの老人である。だがそんな老人の態度をバルトは気にする様子もなく。
「やあ,ご老人。紹介しましょう。こちらがプル嬢のお父上のレグリー・ミグト殿です。そしてレグリー殿,こちらはジュドー・アーシタ殿。そうあのハマーン戦争で活躍されたニュータイプの。」
「ハマーン戦争・・・」
その言葉を聞いてレグリーは驚きと焦燥を見せる。
「話を続けましょう。自分は感心があるのですよ,あの子のモビルスーツの操縦のセンスに。そして自分は思うのです,あの子はニュータイプではないかと。」
「そんな前世紀のことではあるまいし,前時代的な。プルは子供です。それがモビルスーツの操縦なんてできるわけありません。」
ジュドーは自分が戦った時代を前世紀と言われたことに少し複雑な思いを抱いた。だが,バルトはそれに答える。
「いえいえ,前世紀でも現在でも変わりはありませんよ。現にレジスタンス組織のリガミリティアでは現在わずか13歳の少年がガンダムを駆り,かくかくたる戦果をあげていると聞いております。お嬢さんにもそのような才能がおありかと自分は思うのですが。」
「全く。いつの時代になっても。」
ジュドーはそう呟きながら,その話を聞き少しショックを受ける。確かに反ザンスカール帝国の抵抗組織リガミリティアおよびそのガンダムの活躍は風の噂に聞いている。だが,そのガンダムのパイロットがまた年端のいかない少年ということに驚く。いつの時代になっても同じことが繰り返されている。やはりガンダムとは呪われた機体なのか。
「前進!前進だ!前進あるのみだ!ふゅーー,はーははははっは!進めえーーー!!!」
獰猛な男の声が宇宙に木魂する。そして4つのタイヤがバイク巡洋艦とともに疾駆する。ザンスカール帝国が誇るタイヤ型のSFS(サブ・フライト・ユニット)アインラッドである。それを駆るモビルスーツは海兵隊仕様のゾリディアである。
「ガンダムだ!ガンダムの首を挙げるのだ!その白い機体をパイロットの血で真っ赤に染めてやるのだ!」
ケリアム・ベルトが吼える。
ジャミル・ミートっす。第2話からだいぶ間があいてしまったっす・・・
いろいろと事情があって・・・
プルツー「単にゲームにはまっていてさぼっていただけじゃないのか!」
ギクッ!いやまあ・・・,『蒼き狼と白き牝鹿W』にはまっていたのは確かなんですが・・・
プルツー「まったく・・・どんなゲームなんだ?」
ガンガン!オルドしまくって子供を作って,打倒将軍家斉だ!というゲームだ!
プルツー「ぜんぜん違うような・・・」
プルツー「しかし,また怪しいキャラが出てきたな・・・というかおまえのオリキャラって変なやつばかりじゃないのか・・・」
まあ,書いている人間が書いている人間なもので・・・
プルツー「それにリアム,ケリアム,それから『マッドサイエンティストの日常』で出てきたキリアムって,似たような名前ばかりなような・・・バルトとベルトも怪しいやつ同士・・・ややこしい・・・」
ギクッギクッギクッギクッ!そういえば・・・
この怪しいケリアム・ベルト隊長とゾリディア海兵隊仕様の説明は次回と言うことで
プルツー「誤魔化したな・・・」
でもまあ,一応キャラ紹介
エルスト=デルレム:リアムやデロッサが乗る艦の艦長さん。今のところそれ以上でも以下でもない・・・
エウテルペ:そのデルレム艦長が指揮する艦。カリスト級。
デーヌカ:ベルト戦闘部隊が所属する艦。司令はベルト。リシテア級。
バルトたちが座乗する艦の説明は次回以降ということで。
プルツー「まだ,名前考えていないだけだろ・・・」
しかし,これまでのあらすじをつけてみたが,全然あらすじ紹介になっていねえ・・・
次回からは工夫せねば・・・
ということで次回はいつなるかわかりませんが,皆さんの感想待ってます。
よろしくお願いします。
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