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ぼちぼちウォーキングでは,名古屋市周辺のウォーキングをした体験記をまとめています。

愛知県豊明市:二村山コースFUTAMURAYAMA

2019年2月探訪。2019年2月6日作成

【コース】 距離:約8.7km
 市北部の間米地区・沓掛地区北部をめぐります。中京競馬場から平安時代の名所・二村山へと進み,最後は勅使池の水辺の自然を楽しみます。

≪コース≫ 名鉄・中京競馬場前駅〜中京競馬場〜子宝寺〜大狭間下池〜間米八幡社〜濁池〜藤田医科大学〜二村山(峠地蔵尊〜展望台〜豊明神社)〜地蔵池〜大狭間湿地〜勅使池〜勅使水辺公園〜山田鹿嶋社〜名鉄バス・勅使台バス停


(国土地理院発行 1/25000地形図を利用して作成)



スタート:名鉄名古屋本線・中京競馬場前駅



 スタート駅は前コースと同じく名鉄の中京競馬場前駅です。通常は準急と普通のみの停車で,名鉄名古屋駅からは準急で約21分,普通で約30分です。普通列車の場合は,鳴海駅まで急行に乗車して普通に乗り換えると便利で,一部の土曜休日は急行や特急が臨時停車します。今回は中京競馬場前駅の北側から出てスタートしましょう。

中京競馬場 [一部有料施設]
間米町敷田1225 [公式HP(外部リンク→)]





 中京競馬場前駅の北口からそのまま東に進み,突き当りを左折すると中京競馬場へと続く連絡通路があります。モニュメントも設けられ,競馬場へと向かう雰囲気を感じさせる道になります。









 この連絡通路を600mほど進んでいくと中京競馬場の西入口に到着します。昭和28年(1953年)に旧地主の成田孝氏らの働きかけにより国営競馬場として開場し,平成24年(2012年)にはコースの全面改造工事が完成しました。GIの高松宮記念,チャンピオンズカップを始め多数のレースが行われ,名鉄のミュージックホーンがファンファーレになる名鉄杯も行われています。現在はショップやレストランのほか,馬場内に子供向けの遊具を備えた公園やポニーなどの乗馬体験ができる施設なども設けられており,家族で楽しむことができるエンターテイメントスポットになっています。





 コース近くのパノラマステーションではかつて名鉄で活躍した7000系パノラマカーがあり,運転席などに座ることができます。競馬以外のイベントも開催されており,地域の人々の娯楽の場になっています。なお,イベント開催日などを中心に入場料が必要となります。

間米八幡社
間米町峠下62



 中京競馬場の前にある「競馬場正門前」交差点を南下して競馬場の敷地を左に見ながら400mほど進み,「中京競馬場南東」交差点を左折し,そのまま左手の道に入ります。200mほど進んだゲートのある筋を右折して,続く突き当りを左折した先には子宝寺があります。



 子宝寺の先の細い筋を左折して階段を下っていくと,大狭間下池のところで県道に合流します。





 そのまま県道を600mほど進み,「間米東」交差点を左折し,100mほど進んだ続く分岐を右手に進みます。さらに100mほど進んだ2つ目の筋を左折すると,少し先の右手に間米八幡社があります。正保3年(1647年)の創建と伝わり,間米町に元々あったと考えられる神社がいくつか合祀されて氏神として信仰を受けているといいます。寛政11年(1799年)の雨乞い棟札が残されており,5年にわたって凶作続きで,3ヶ月1滴の雨が降らないなど昔の生活の苦難が感じられます。氏子全員が祈願したところ3日3晩雨が降り続いたと記録されています。なお,間米という地名は馬籠の転化したものといい,古代東海道に駅馬が置かれた場所と考えられています。



 間米八幡社の左手の筋を北上して500m弱,藤田医科大学の駐車場の前を抜けて進むと濁池に突き当たります。昔,山賊の熊坂長範が旅人を切った刀をこの池で洗い,それ以降池が濁ってしまったという伝説があります。事実,二村山の赤土のために池が濁っているため,この名前がついたといいます。この池の対岸は名古屋市緑区になります。

藤田医科大学
沓掛町田楽ヶ窪1-98 [公式HP(外部リンク→)]





 濁池の南側に突き当たったところを右手に進み,続くロータリーを右に入ったところには藤田医科大学と藤田医科大学病院があります。昭和43年(1968年)に藤田啓介によって設立された名古屋保健衛生大学がその始まりで,昭和59年(1984年)に創立者の名前にちなんで藤田学園保健衛生大学に改称されました。その後,藤田保健衛生大学となり,平成30年(2018年)により医療の臨床場面をイメージしやすいようにと藤田医科大学と改称されました。建学の精神は「独創一理」であり,自分自身が持つ創造力で新しい時代を切り拓いていく力となりうるという考え方を示したものといい,建物の前には創立者の像も設けられています。海外との大学とも数多く交流を行っているといい,レベルの高い教育を受けられるといいます。大学病院の前のところはバスターミナルになっており,名鉄前後駅や地下鉄徳重駅などにバスで向かうことができ,地域医療に重要な役割を果たしている様子が伝わってきます。

二村山
沓掛町皿池上19



 藤田医科大学のロータリーに戻り,北東方向へ進んでいきます。少し先の立体駐車場ゲート脇のところに二村山の西入口があります。この西入口から頂上の方に向かって進んでいきます。この道はかつて京都と鎌倉とを結んでいた鎌倉海道で,当時の面影が最も残る場所といい,二村山鎌倉街道[市史跡]として史跡指定もされています。
 二村山は標高が71.8mで豊明市の最高峰にあたり,平安時代から濃尾平野や岡崎平野を見下ろし,遠くの山々までを一望できる風光明媚な場所として歌枕としても知られ,数々の歌や紀行文の題材にされてきたといいます。また周辺が宅地開発されたこの地域で,昔ながらの貴重な自然を残す場所としても知られます。





 300mほど坂道を進むと二村山峠に到着します。標高は62.6mの広々とした園地になっており,様々な史跡が見られます。道からきてすぐ左手には源頼朝の歌碑とここが鎌倉街道であることを示した石碑があります。頼朝の歌碑には「よそに見しをさゝ(小笹)が上の白露をたもとにかくる二村の山」と建久元年(1190年)または建久6年(1195年)に頼朝が上洛の途上にここで詠んだとされる歌が刻まれています。その北には明治43年(1910年)に建立されたという勅使池彰功碑があり山の北東にある勅使池の沿革が刻まれています。





 その北には峠地蔵堂があり,峠地蔵尊[市文化]をはじめとした3体の地蔵が祀られ,その脇には1体の地蔵が祀られた小堂があります。3体のうち一番左に祀られた峠地蔵尊は大同2年(807年)の年号が刻まれた頭部が欠落した地蔵菩薩で,山賊に襲われた旅人の身代わりになって首が斬られたという伝説があり,俗に「身代わり地蔵」「延命地蔵」とも呼ばれるといいます。残り2体と小堂の1体の地蔵尊にも江戸時代の年号の銘があり,歴史を感じさせるものです。堂の前には名古屋の俳人井上士郎による峠地蔵尊を詠んだ「み佛は大同二年すゝきかな」の句碑が建てられています。



 峠から北上して展望台に至る道の途中右手には伊藤両村先生之碑[市文化]があります。代々村の庄屋を務めたという豪商で,幕末期の儒学者としても知られる伊藤両村(1796〜1859)は,天保元年(1830年)に現在の沓掛町に両村塾という私塾を開き,数々の門人を輩出しました。この日は嘉永6年(1853年)に両村の偉業をたたえるために門弟らによって設けられたもので,明治41年(1908年)に山麓から現在の場所に移されたといいます。





 さらに進んだ展望台の前のところには,愛知県が大正天皇の即位を祝して設けたという二村山勝地標柱,大正天皇即位後の大嘗祭で披露される風俗舞の歌に二村山を詠んだ黒田清綱のものが選ばれたことを記念して建立された大嘗祭悠紀歌碑,延宝7年(1679年)の銘を持ち峠地蔵尊の身代わりとして祀られたと考えられている切られ地蔵尊[市文化]があります。また,「二むらや三河に出る(いづ)るあきの月」の句碑があり,これは尾張俳壇の重鎮で,現名古屋市千種区の乗西寺の住職でもあった岳輅のものといいます。





 奥にある高さ13.5mの二村山展望台からは,豊明市街を始めとして360°の展望を楽しむことができます。天気の良い日は伊吹山や御嶽山,伊勢湾をはさんで四日市までを見ることができるといい,平安時代から多くの人々に愛された風景を楽しむことができます。



 南の広場のところに戻り,かつての鎌倉街道を東へ抜ける道を200mほど進んだ左手には雲興寺と呼ばれる小堂と二村山緑地の入口があります。



 さらに進むと右手には豊明神社があります。市内における戦死者の霊をなぐさめるために設けられた神社といいます。

大狭間湿地
沓掛町大狭間23



 豊明神社の入口の小峠と呼ばれる場所から東に進み,100m弱先の突き当りを左折し,250mほど進んだ右手に入ったところには地蔵池があります。かつては自然豊かなため池だったといいますが,今は桜並木が立ち並ぶ者のコンクリートの護岸でおおわれてしまっています。
 地蔵池から北方向に進んでいった先には大狭間湿地[市天然]があります。面積2367平方メートルにおよぶ湧水湿地で,トウカイモウセンゴケなどの食虫植物のほか,シラタマホシクサなどのこの地方の固有種,ミカヅキグサなど北方系の種など様々な湿地植物が生息する貴重な場所になっています。他にもヒメタイコウチや国内最小のトンボというハッチョウトンボなど湿地特有の昆虫も生息しているといいます。8・9月の一部の日に公開されていますが,公開日は限られていますので見学の際は豊明市のホームページなどを確認するようにしましょう。

勅使池
沓掛町勅使



 地蔵池から南側の県道を西に進んで,「皿池上」交差点を右折します。この先には勅使霊園のお墓が立ち並んでいます。



 そのまま北東へ800mほど進んだ左手には勅使池があります。豊明市最大のため池である勅使池は,大永8年(1528年)に後奈良天皇が左中将経広卿という者を勅使として祐福寺(東郷町)へ綸旨を出して設けられた池といい,経広卿は池の工事のために桟敷を組んでその上で監督したといい,桟敷,勅使といった地名が今も残されています。現在も豊明市内の農業用ため池として用いられ,愛知用水にもつながる重要な水源といいます。平成25年(2013年)には勅使水辺公園として池の周辺が整備され,全長2.7kmの池の周りをめぐる遊歩道も完成しました。





 入ったところから左手に進んだところには,池の神様を祀ったと思われる大竜山堂があります。ここにはデッキと野鳥が観察できる施設もあります。







 戻って池を左に見ながら遊歩道を進んでいくと親水ゾーンになります。さらに300mほど進むとエントランスゾーンになり,ここには水上デッキや芝生広場,あずまやや駐車場なども設けられています。トイレも設けられているので,ウォーキングの休憩地点にも活用しましょう。遊歩道をさらに進むと名古屋市緑区のみどりヶ丘公園の方まで伸びています。



 勅使水辺公園のエントランスゾーンから戻って150mほど進んだ次の十字路を左に入り,100mほど進んだところに山田鹿嶋社があります。昭和26年(1951年)に沓掛村山田地区の人々が氏神として茨城県鹿島神宮から勧請して創建したといい,山の神社と秋葉社が末社として祀られているといいます。





 山田鹿嶋社から西に戻って,先ほど左折した交差点を再び左折して南側に進みます。そのまま道なりに250mほど進んだ勅使グラウンドの先を左折します。この付近にはテニスコートやグラウンドがあって市民のスポーツの場になっているほか,勅使会館も設けられています。



 そのまま300mほど進むと右手に勅使台東公園があります。公衆トイレも設置されていますので,休憩地点としても利用しましょう。

ゴール:名鉄バス・勅使台バス停



 勅使台東公園を西側の階段から出てそのまま150mほど進み,突き当りを右折して続く筋を左折した先にはゴールの名鉄バス勅使台バス停があります。ここから名鉄前後駅まで約15分で戻ることができます。本数は1時間に1本程度なので時刻を調べておくといいでしょう。他にも藤田医科大学まで行くバスも1時間に1本程度あり,藤田医科大学から地下鉄徳重駅や前後駅に向かうバスに乗り換えることもできます。場合によっては利用しましょう。

(プラスワン)若王子池
沓掛町若王子



 山田鹿嶋社から東へ100mほど進んで県道に突き当たったら左折し,100m強進んだ次の筋を右折します。そのまま250mほど進むと左手に桟敷池があります。寛永7年(1640年)の開削といい,勅使池を設ける際に工事監督のための桟敷が設けられた場所に造られた池であることから名前がついたといいます。



 桟敷池の先の十字路を右折し,そのまま道なりに300mほど進むと左手には若王子池があります。明暦9年(1655年)に谷合いの地形を利用して堤防を設けてできた池で,勅使池に続いて豊明市で2番目の広さを誇ります。以前は南東900mほどの古池と呼ばれる場所にあり,若王子社が近くに祀られていたことから名前がついたといいます。沓掛村の新田開発に伴って池が改築され,この地の開発に大きく寄与したといいます。現在は池の上に太陽光パネルが設けられ,発電設備としても活躍しています。昭和49年(1974年)の堤防工事の際に,堤防近くの西岸や南面する丘陵地帯の発掘が行われ,8軒の住居跡や貯蔵穴などの古墳時代の集落跡が発見されたといいます。この時期の須恵器・土師器・滑石製の勾玉も出土しており,古い時代から人々が生活した場所だったことがわかっています。

写真使用数:43

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ぼちぼちウォーキング

作成者 Rintaro Nagano
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