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ぼちぼちウォーキングでは,名古屋市周辺のウォーキングをした体験記をまとめています。

名古屋市昭和区:鶴舞公園コースTSURUMA PARK

2015年1月探訪。2015年6月1日作成
2015年12月23日再構成

【コース】 距離:約5.2km
 鶴舞駅から多くの文化財や季節ごとの自然を楽しめる鶴舞公園をめぐり,その後一本松古墳や八幡山古墳をめぐって,南の荒畑駅を目指します。

地下鉄/JR・鶴舞駅〜鶴舞公園めぐり(鶴舞中央図書館〜普選台〜噴水塔〜名古屋市公会堂〜奏楽堂〜緑化センター〜花しょうぶ園〜竜ヶ池)〜一本松古墳〜八幡山古墳〜小酒井不木宅跡〜地下鉄・荒畑駅


(国土地理院発行 1/25000地形図を利用して作成)



スタート:地下鉄 / JR・鶴舞駅



 今回は鶴舞駅がスタートです。JR中央線を利用すると,名古屋駅から6分の所要で,南側の公園口から出て進んでいきます。地下鉄鶴舞線を利用すると,東山線と接続する伏見駅から6分の所要で,鶴舞公園に出る4番出口から出てください。なお,駅の所在地は中区になりますが,駅の南東側はすぐに昭和区になります。

鶴舞(つるま)公園
鶴舞1 [公式HP(外部リンク)→]



 駅の出口から出ると,鶴舞公園[国登録]が目の前に広がります。明治38年(1905年)の新堀川改修工事の際に生じた掘さく土で,当時沼地であった公園敷地が埋め立てられ,明治42年(1909年)に名古屋市設置の最初の公園として開園しました。その後,明治43年(1910年)には第10回関西府県連合共進会会場となり,その後は公園として本格的に整備され,当時の建物も残されています。24ヘクタールにもおよぶ公園の特徴は,西側の近世フランス式の洋風庭園と東側の日本庭園の和洋折衷で,テニスコートや野球場もある総合公園という点です。サクラ,バラ,花ショウブなどの名所として季節に折々の花々が楽しむことができ,サクラに関して言えば,日本のサクラ名所100選に選ばれており,緑化センターなども設けられて市民に親しまれています。平成21年(2009年)には開園100周年を迎え,園内が国の登録記念物として文化財に指定されました。なお,JRや地下鉄の駅名は「つるまい」ですが,公園の読み方は「つるま」です。まずは,この公園と周辺の見どころをめぐっていきましょう。

鶴舞中央図書館
鶴舞1-1-115 [公式HP(外部リンク)→]



 JR中央線の公園口の南にある高架下には,明治42年(1909年)の開園時に内閣総理大臣であった桂太郎による扁額があります。戦時の金属回収でなくなったため,昭和41年(1966年)に復元されたものです。



 公園の入り口から右の鶴舞中央図書館の方に進みます。100mほど進んだ鶴舞中央図書館入り口の右手に伊吹おろしの碑があります。旧制第八高等学校の寮歌の「伊吹おろし」が刻まれている碑で,昭和33年(1958年)に建てられました。伊吹おろしは伊吹山脈から濃尾平野に流れる季節風のことで,この付近では吹上おろしと呼ばれ,太古より人々に四季の移り変わりを感じさせました。もともとこの付近には鯱ヶ池という鯱の形をした池があったそうですが,その後,昭和37年(1962年)に埋め立てられ,現在はベビーゴルフ場になっています。



 碑の先には鶴舞中央図書館があります。名古屋市の図書館の中で最も歴史が古く,前身は大正2年(1913年)に開業した私設の名古屋図書館にはじまり,大正12年(1923年)に開館しました。現在は120万冊以上もの膨大な図書数を誇り、古資料なども収蔵されています。昭和59年(1984年)に現在のスタイリッシュな建物が新築されました。

鶴々亭



 鶴舞中央図書館の入口からさらに進んで,案内板のある分岐点を右に100m弱進むと,旧動物園跡の案内板があります。大正7年(1918年)に私営浪越動物園に寄贈を受けて,この地に市営の動物園が設置されました。面積は約1.2ha,250種800点の動物を飼育していたといいます。昭和12年(1937年)に東山に動物園は移されたため,現在は通用門の門柱2基だけが残っています。



 右に進んだ案内板の分岐点に戻り,ここを左に進んだ先に鶴々亭があります。昭和3年(1928年)に行われた「御大典奉祝名古屋博覧会」の際に設けられた茶席で,現在でも一般利用(有料)ができます。



 この鶴々亭の左手の木立の中には,昭和39年(1964年)に建てられた社会運動家顕彰碑「いしずえ」があります。県下の社会運動に生涯を捧げ,自由と平和を求めて戦った人々を顕彰しています。



 鶴々亭の右手には陸上競技場があります。この競技場の前を左に曲がり,公会堂の方を目指します。

普選台



 50mほど進んだところで右手に入ると,普選台[市文化]があります。大正14年(1925年),前年に成立した愛知出身の加藤高明を中心とした護憲連立内閣は,普通選挙法を成立させ,その後鶴舞公園にて成立の大祝賀会が行われました。その後,昭和3年(1928年)に普通選挙法の成立を記念してこの式壇が設けられました。設計は日比谷公会堂なども手掛けた佐藤功一で,建設費は名古屋新聞社(現在の中日新聞社)が寄贈したといいます。壁面には普通選挙の基本精神の「五箇条の御誓文」とその英訳,および建設の主旨がかかげられ,簡素なステージですが民衆の意向を踏まえた政治をという願望がつまったものです。青銅板は戦争で失われていましたが,昭和42年(1967年)に復元されました。

噴水塔



 さらに先に進むと公園のシンボルともいえる噴水塔[市文化]があります。明治43年(1910年)に開催された関西府県連合共進会の正面玄関を飾ったもので,ローマ様式の大理石柱に岩組という和洋折衷方式をとった珍しい方式です。地下鉄鶴舞線の工事で一時解体されましたが,昭和52年(1977年)に復元されました。設計は名古屋の近代建築を多く手掛けたことで知られる鈴木禎次です。

名古屋市公会堂
鶴舞1-1-3 [公式HP(外部リンク)→]



 噴水塔を回って進むと,目の前に名古屋市公会堂があります。地上4階,地下1階の名古屋を代表する文化施設で,市の都市景観重要建築物に指定されています。昭和天皇の御成婚を祝して昭和5年(1930年)に開館しました。名古屋を代表する文化施設でしたが,戦争中は防空部隊の司令部,戦後しばらくは米国空軍の娯楽施設となりました。その後,昭和31年(1956年)に名古屋市の管理に戻り,昭和55年(1980年)の大改修を経て現在に至っています。1階から3階までの吹き抜けのホールと4階のホール、および会議室などからなります。歴史を感じさせる建物を大事にしていきたいものです。



 公会堂の右側には,公園内の茶店である萩乃茶屋があります。昔ながらの茶店で,田楽が名物です。ちょっとなつかしい気分にひたってみてもいいかもしれません。

名古屋大学医学部附属病院
鶴舞町65 [公式HP(外部リンク)→]







 そのまま北に進み公園を出て,道路の反対側に進むと名古屋大学医学部付属病院があります。明治4年(1871年)に尾張藩評定所跡の中区丸の内1丁目に設けられた公立の仮病院まで歴史をさかのぼることができ,大正3年(1914年)に現在地に移転,現在の形になったのは昭和24年(1949年)です。名古屋大学医学部の南側に設けられ,地域の医療に貢献しています。病院の前には,西側から旧愛知県立医学専門学校正門及び外塀,旧愛知県立病院正門及び外塀,旧愛知県立病院通用門及び外塀[ともに国登録]の3つの文化財があります。前2者の門は大正3年(1913年)に建立,塀は大正10年(1920年)以降に作られ,昭和5年(1930年)に改修されたもので,後者は大正10年以降の建立のレンガ造りで,同じく昭和5年に改修されています。当時の造形デザインを知るうえで貴重な文化財といいます。一番東の門の裏手には奈良坂源一郎の邸宅跡の案内板が立てられています。安政元年(1854年)に宮城県に生まれ,現在の名古屋大学医学部にあたる愛知医学校に一等教諭として招かれました。同校の解剖学を担当し,日本の解剖学にも大きな影響を与えました。また,大須にある七寺の隣に愛知教育博物館を建て,植物・動物・鉱物などの実物教育の場も提供しました。

奏楽堂



 そのまま進んで先の「名工大前」の交差点にある出入り口から鶴舞公園に戻ります。そのまま100mほど進んだ左手に秋の池があります。名前の通り周辺にはモミジが植えられ,秋の紅葉の名所になっています。明治43年(1910年)に開催された関西府県連合共進会の際に作られた人工的な池で,公会堂方面に夏の池,春の池も作られる計画があったといいます。



 さらに進むと,鶴舞公園奏楽堂があります。明治43年(1910年)に開催された関西府県連合共進会のメイン施設として作られ,円形のステージにイオニア式の柱をめぐらせ,アールヌーボーを取り入れたイタリアルネサンス風の建造物で,噴水塔と同じく鈴木禎次によって設計されました。昭和9年(1934年)に取り壊されて別の奏楽堂が作られましたが,平成9年に建築当時の姿に復元され,名前の通り音楽の演奏会などにも用いられます。

鶴舞公園緑化センター
鶴舞1-1-168



 奏楽堂の東側に鈴菜橋があります。関西府県連合共進会の日本庭園の入口の橋として設けられたもので,戦時中は取り壊されていましたが,昭和30年(1955年)にコンクリート橋で復元されました。



 鈴菜橋の南側には胡蝶ヶ池が広がります。蝶が羽を広げた形をしており,同じく関西府県連合共進会の際に設けられ,昭和30年に復元されて鶴舞公園の中でも憩いの場となっています。



 胡蝶ヶ池の反対側には,名物のバラ園が設けられており,春秋の2回見ごろが訪れます。開花時期にイベントも行われます。



 バラ園の南側には名古屋市緑化センターがあります。昭和55年(1980年)に緑豊かな街づくり推進のために設けられた施設で,周辺に樹木見本園が設けられていて,家庭や事業所の緑化の参考になるようになっています。中には相談コーナーやイベントスペースが設けられているほか,酔芙蓉(スイフヨウ)が名物となっていて,8月〜10月上旬が見ごろです。

吉田山(野球場)



  緑化センターから,胡蝶ヶ池の南側(右側)を100mほど進んだ右手に,野球場があります。この野球場のある山は吉田山といわれ,明治43年の関西府県連合共進会の際には聞天閣と呼ばれた貴賓館が建てられました。その後,国宝猿面茶席,松月斎などの茶室や美術館なども設けられましたが,戦争にて失い,戦後建てられたスタジアムも伊勢湾台風の影響で取り壊され,現在は野球場になっています。また,この付近で弥生時代後期の土器が採取された聞天閣貝塚があります。当時は南に内湾を控えた傾斜状の台地で,生活環境のよい場所だったと考えられます。



 野球場から今度は北側に進むと,花しょうぶ園があります。6月頃に花ショウブが一斉に咲き乱れ公園の名所の1つです。品種ごとに植えられたり,色々と混ざって植えられたりと,こだわりが見えます。

竜ヶ池



  花しょうぶ園から東に進むと竜ヶ池があります。公園ができる前は灌がい用のため池で,公園整備の際に日本庭園の借景地として残されました。当時,この付近には田園や大根畑が広がっていたといいます。桜や紅葉の見どころもあり,シーズンには多くの散策する人々で賑わいます。



 竜ヶ池のほとりに私設の名古屋図書館跡の案内板があります。現在の鶴舞中央図書館の前身で,大正2年(1913年)に開業しました。

一本松古墳
御器所町 名古屋工業大学内



 龍ヶ池の奥から公園を出て,池の東側にある信号を東に300m強進んだ次の筋を左に曲がり,さらに100mほど北に進むと名古屋工業大学の東門に到着します。



 大学校内に入り右手に進んでいくと,一本松古墳があります。5世紀後半の築造といわれ,直径36m,高さ8mの円墳ですが,もともとは全長70〜80mに及ぶ前方後円墳で,前方部分がけずりとられたと言われています。内部の構造や副葬品の詳細は分かっていませんが,かつては土師質の円筒埴輪が多数発見され,現在は市博物館に保管されています。名前の由来は,古墳にもともと一本の松があったからといい,大学の学生の間にはこの古墳に登ると単位を落とすという逸話があるらしいです。

八幡山古墳
山脇町1



 
 鶴舞公園を出たところに戻り,100mほど南に進むと八幡山古墳[国史跡]があります。直径82m,高さ10mを誇る東海地方最大となる円墳で,5世紀頃の築造と推定されています。この付近の御器所台地と呼ばれる高台で古くは尾張文化の一中心として発展したと考えられており,この八幡山古墳や先の一本松古墳,また現在の吹上公園付近にあった茶臼山古墳(ここに刑務所が設けられたため,古墳はその際に破壊されてしまった)など,古墳群が形成されています。戦時は軍の陣地になったため荒廃し,発掘された埴輪も戦災で失われましたが,掘り荒らされていた墳丘が再整備されました。市街にありながら原型をよくとどめているために貴重であり,国の史跡に指定されています。5世紀前半に名古屋台地を支配した豪族の墓と考えられ,名前の由来はかつて古墳に八幡社が設けられていたためだといいます。



 八幡山古墳の先「鶴舞小学校東」交差点を左折して100mほど進むと,左手に名古屋ハリストス聖教会があります。キリスト教のうち,最も古い「正教会」の聖堂で,平成22年(2010年)に移転・新築されました。ヴォールト屋根にタマネギ型のクーポールを乗せた中世ロシアの聖堂建築様式を取り入れています。

小酒井不木宅跡
鶴舞4-5-13先



 ハリストス聖教会からさらに東へ約100mの2本目の筋を右折し,さらに次の十字路を左折します。すると少し先の左手に小酒井不木宅跡の案内板があります。小酒井不木は本名を光次といい,現在の蟹江町に生まれて生理学・血清学を専攻しました。大正9年(1920年)に病気のためにこの地に療養し,医学生の指導のかたわら,海外探偵小説に親しみ翻訳や創作に努め,「小坂井不木全集」などで知られます。大正から昭和初期の探偵小説の草創期の指導者的存在で,江戸川乱歩のデビューに力を尽くしたことでも知られます。



 先の交差点を左折し,続く交差点を右折して100m弱進むと左手に桜花学園高校があります。前身の看護学校から含め100年の歴史がある女子校で,バスケットボールやハンドボールなどの強豪校として有名です。



 さらに50mほど先に進むと緑町の神社があります。



 さらにその先には,常念寺(真宗大谷派)があります。

鶴舞・八事緑道



 その先の信号を右折し,約150m進むと山王通に突き当たるのでここを右折します。この山王通は,鶴舞・八事緑道と称して,道路の真ん中に並木が続く,カラー舗装が美しい道路となっています。御器所から東郊通2丁目までは,昭和57年(1982年)に完成した,本格的な緑道としては市内で最も歴史のある道路になっています。

ゴール:地下鉄・荒畑駅

 そのまま200m強西に進むと,荒畑駅の2番出口に到着します。鶴舞線の上小田井方面に乗って,鶴舞駅まで2分,中心の伏見駅まで約8分となります。



【再訪問】鶴舞公園の夜桜見学 [3月末撮影]



 鶴舞公園は桜も有名で,日本のさくら100選にも選ばれています。シーズンには桜見物のお客が大勢押し寄せ,夜にはライトアップも行われて夜桜見学の人も多く訪れます。今回は鶴舞公園の夜桜の様子を撮影しました。上の写真は桜見学で賑わう公園の様子です。



 会社帰りの人達がブルーシートを敷いてお花見を楽しんでいます。大勢の人でごったがえしていました。この時期はビアガーデンも営業していました。



 噴水塔もライトアップされて,幻想的な光景になっています。塔の後ろに見えるのは公会堂になります。



 賑わう鶴舞駅周辺と比較して,奥の方に行くと静かな情景になります。ゆっくりと桜を見学したい人は,公園の奥の方にいくといいかも。



 竜ヶ池周辺も見事な桜でした。なかなか幻想的な風景でした。

写真使用数:41

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ぼちぼちウォーキング

作成者 Rintaro Nagano
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