怪物
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シャーマニズム
真間手児名
 この節では、いわゆるモンスターのような存在と、
一応、精霊などでありながらも極めて怪物に近い存在を見ていこうと思う。
ただ、神話に登場する怪物などはなるべく避け、
人間が自然の中に見たような存在を集めた。
 イギリス全土に知られる怪物に、
黒犬、ブラックドッグと呼ばれる存在がいる。
呼び名は他にも、黒妖犬、ヘルハウンド、ハーゲスト、プーラフカ、
デビルズ・ダンディ・ドッグ、キャペルウェイト、モーサードッグ
とたくさんのものがある。
一般に子牛ぐらいの大きさで、毛むくじゃら、
ぎらぎらと光る真っ赤な目をしている。
その名の通り全身は真黒である。
夕ぐれ時に、鎖が触れ合うような音を立てたり、
その土地の犬を率いて出現する。
人間に話し掛けられたり、殴りかかられたりすると、
ものすごい力を発揮して、その人に危害を与える。
放っておけば何もしないともいうが、目撃した人がその場で急死、
接触した人が老衰するという記述もある。炎を吐くともいう。
足は非常に早く、一瞬のうちに消えたり、現れたりするように見えるという。
悪魔の化身、悪魔の犬とも言われるが、中には人の手助けをしてくれたり、
盗賊から旅人を守ったり、道に迷った人間を導いたり
という事をするという記述もある。
妖精として分類されることもある。
ベルギーには、クルッデと呼ばれる
大きな翼の生えた魔犬の事が伝えられている。
猫や鳥にも変身できて、後ろ足で立ちながら、血を凍らせるような
不気味な吼え声を発して人間を襲うという。
 ケルト人の多く住む辺りには、水棲馬にまつわる話が多数存在する。
水の精ではあるのだが、ここでは怪物として扱う。
スコットランドのケルピーは、悪意ある水の精で、川の中に住んでいる。
川のそばを歩く女性や子供を水の中に引きずり込んで溺れさせる。
子供は食べるとあるが、女性は食べるのかどうか分からない。
肝臓は嫌いらしく、岸に残すという。
時折、髪を水草で飾った美しい若い男の姿で現れ、少女を誘惑する。

参考文献
 『世界の神々と神話の謎』1996学習研究社
 シブサワ・コウ編『爆笑北欧神話』1995光栄
 『世界の神話伝説』1998自由国民社
 田中仁彦『ケルト神話と中世騎士物語』1995中央公論社
 山梨賢一『妖精の秘密』1985学習研究社
 トマス・カイトリー著・市場泰男訳『妖精の誕生』1989社会思想社
 キャサリン・ブリッグズ著・井村君江訳『妖精Who'sWho』1996筑摩書房
 井村君江『妖精学入門』1998講談社
 井村君江監修『妖精キャラクター事典』1988新書館
 『幻獣博物図鑑』1996新人物往来社
 ホルヘ・ルイス・ボルヘス著・柳瀬尚紀訳『幻獣辞典』1974晶文社
 『神秘学の本』1996学習研究社 第2章 神秘学の巨人たち〈近世編〉
  パラケルスス50−53
 カーメン・ブラッカー著・秋山さと子訳
  『あずさ弓―日本におけるシャーマン的行為 上』1995岩波書店
  第4章 他界73−92
 梅原猛『地獄の思想』1967中央公論新社 第1部 地獄の思想4−99
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