影をなくした男
小説
『不思議な少年』
『影をなくした男』
 お金欲しさに「影」を売った男がいた。
正確には、「いくらでもお金がでてくる金袋」と「影」とを交換してしまった訳だが。
そのおかげで彼は「金持ち」にはなれたが、別の「幸福」から完全に見放されてしまう。
最終的に、彼は「世捨て人」「仙人」のような生き方ができるようになり、
「幸福」を得る事ができたが、それは100%の「幸福」ではなかったはずだ。
そういえば、「のび太」もお金欲しさに「身長」を売った事があったが、
それは「また伸びる」という「希望」「安心感」があったからだろう。
それでは「影」は?
一度失ったら決してあなたの足元には戻ってこない。
 ところで、あなたは自分、もしくは他人の「影」を気にする事がありますか?
おそらく、ほとんどの人が気にしないでしょう。
けれど、無ければきっと誰もが気付く。
当たり前過ぎて、そこにあってもほとんど気にしないモノが、
実は人間にとってすごく大事なモノなのかもしれない。
この作品を読んでそんな事を考えた。
シャミッソー作
池内紀訳
岩波文庫
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