ミラ・クル・1
『月刊コロコロコミック』
1979年4〜12月号(隔月掲載)
単行本
小学館
藤子・F・不二雄大全集
『ミラ・クル・1 宙ポコ 宙犬トッピ』
に収録

中央公論社中公コミックス
藤子不二雄ランド全1巻
 ある夜、激しい振動が未来(みらい)の家を襲う。
と言っても、その揺れを感じて大騒ぎしたのは未来だけだったので、
激しい振動が未来の「部屋」を襲った、と言うのが正しいかもしれない。
ともかく、両親は何も感じなかったようで、
「おれ、寝ぼけたのかな」と部屋に向かう未来。
すると、飼い犬のワンが、しきりに吠えている。
様子を見に行くと、ワンは奇妙な丸い光に対して吠えていた。
そして、動き出した光を追って、ワンは庭を飛び出してしまう。
翌朝になってもワンは帰って来ていない。
その一方で、未来のクラスメイトの栗島くるみが欠席し、
彼女の母親や家の周囲の様子がおかしい。
その夜、未来の部屋の床から丸い光が現れ、その中からワンが出てくる。
が、「ぼくは、ワンじゃないよ。」と一言。
そして、丸い光に未来を呼び込み、再び床から地中へ潜っていく。
着いた先は、秘密基地のような場所。
案内された部屋に入ると、ワンが元の犬に戻っており、どこからか声が聞こえてくる。
「ぼくは…、きみたちがUFOと呼んでいるものだ。」
話によると、彼?は「十万光年はなれた星で作られたUFO」で、
「考えたり、しゃべったりできる最新型」なのだとか。
「地球に着いたのが八百三十四年前」で、「流星雨にぶつかり」不時着したようだ。
乗組員は、彼?を見捨てボートで帰って行ってしまい、
不時着のショックで気を失った彼?は、
昨夜「もうれつなクシャミとともに目覚めたのだ。」という。
気を失っている間に、彼?の上に街ができてしまい、身動きができないので、
調査の為に「四次元カプセル」を地表に浮かべた所、
そこにワンが飛び込んでしまった、との事。
そこで「ちょっとした手術で、ぼくとイヌの脳をつないだってわけさ。」
ワンの首に付けた星が「脳波受信器」になっており、
「これでいつでもぼくはワンくんの体を借りてうごきまわれるんだ。」
彼?の目からすると、地球はかなりヒドい星らしく、未来に
「もっといい星にしないか。」「そのためにはたらく気にならないか。」と持ち掛ける。
UFOは、彼の星のアクセサリーを未来に貸し与える。
「それを身につければ、きみはスーパーマンになれるんだ。」
そして、移動用のアイテム、「重力ボード」の扱い方を説明され、
二人?で空を飛んでいると、真夜中の公園に人影が。
どうやら、くるみは誘拐されていたらしい。
ワンの鼻を使って匂いを辿り、「スーパーマン」の力で犯人を倒し、くるみを救う未来。
くるみは秘密を守って、誰にも話さないでくれたが、
「かくしきれないかも」と二人?を脅し?仲間に加わり、
未来・くるみ・ワンで「三人そろってミラ・クル・1だ!!」という展開に。
 家の地下に眠るUFO、そのUFOから授けられた宇宙のアイテム、
そして、男女+1のトリオ構成。
これらは「パジャママン」とかな類似した設定です。
ただ、「パジャママン」のUFOが、母親のような「大人の態度」で
主人公達に接していたのに対し、「ミラ・クル・1」のUFO、すなわちワンは、
もっと低年齢と言いますか、主人公達と「友達」のように接します。
ちょっとした事で怒ったり、地球の悪口を言って未来を怒らせたり…。
やはり、作品の対象年齢によって、「不思議な存在」の役割は
「母親」〜「友達」へと変わっていくものなのでしょうか?
 この作品は、かの「ドラえもん」の特集号として創刊された
「コロコロコミック」の、月刊化記念作として連載がスタート。
しかし、5話が掲載された時点で中断。その間、作者が「大長編ドラえもん」に着手。
映画化もされ、手応えを掴んだため、
「ミラ・クル・1」が再開される事はありませんでした。
ただ、「中断」という事もあり、結果的に最終話となった話のラストは、
現在進行形ながら、それなりに最終回っぽい雰囲気はありました。


ミラ・クル・1の装備
オキシタイ
その名の通り、ネクタイのよう。首の下辺りに直接装着する。
「酸素を取り入れ、たくわえている。
高空や水中では、この酸素を胸から送り込む。」

ストロングローブ
「全身の細胞を金属に近いものに変え、ふだんの力の十一倍強くなる。
神経をこうふんさせ、すばやく活動できる。」

ジャンピングブーツ
「高さ二十メートル、距離五十メートルまで飛べる。」

重力ボード
握りの横のスイッチを押して、エンジンを掛け、握りとボードを結ぶひもを引く事で、
ボードが重力波に乗り、空中に浮かぶ。体重を前に掛ける事で前進する。
飛行中は、ボードの周りに強い反重力場ができ、光線が曲がって進むため、
人の目には見えなくなる。

※ワンが使用するのは重力ボードのみ。
関連:「パジャママン」

「ミラ・クル・1」の原型
とも言える低学年向け作品

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